peach stories

気まぐれキーのスパ小説置き場

眩しい空の夢

それは小学校を卒業してから少し経った頃。 セミがみんみんと煩い暑苦しい夏のことだった。 あまり中学校に通う気になれなかった私は、いつもの如く昼間の公園で一人プラプラとブランコに揺られていた。 一般的な中学一年生よりは子供に見られる私が、いつま…

Glass

「朝ですよ、起きてください!」 先生の声がする…。 うーん、もうちょい…もうちょいしたら起きるから…。 「こら!あんまり起きないとぺんぺんしますよ?」 いや起きるって…。ちょっと待って。 …あと10分。 「まったく!言っても分からないんですから!」 バ…

Healing

夕飯を作っている時にお兄ちゃんからメールで連絡が来てびっくりした。 同い年の女の子が家に来るんだって! とてもわくわく。ほくほく。 …でもなんで?学校の生徒だよね? 今までこんなことなかったのに、何かあったのかなぁ?? そんなことを考えながら料…

Ask

(注:非スパ) 先生の腕の中で眠ってからおそらく数時間後。 目を開けると蛍光灯に目がやられてチカチカした。 寝起きの頭で白い天井をぼーっと見つめながら、これからどうしようか考える。 毎日毎日、「「早く家に帰りたーい」とか言う同級生を羨ましく思う自…

Salvation

こけしみたいだ。 鏡に映る自分を見る度にそう思う。 ショートの黒髪パッツン。 校則違反をしないように、肩につかないようにと気を付けて整えられた髪の毛。 スカートはもちろん膝丈だし、首元までボタンを留めている。 正直息苦しい。 朝起きて着替えて学…

おそ松さん(カラ松/一松)

おまけだけネタバレ注意、一松のキャラ崩壊。 それでもいい方はどうぞ あー…喉いてえ、あついし、寒気するしわけわかんない。 「一松…一松?大丈夫か?」 くらくらとする頭の中、遠くから優しい声がした。 「カラ松…?」 俺が枯れて痛い喉で頑張って名前を呼…

本好きの下剋上(ルッツ/マイン)

今日はいい天気だ。 最近私はまた熱を出してしまって寝込んでいた。 でも1日だけ。 1日で熱が下がるなんて、私ったら成長してるんじゃない? 1日だけなのに久しぶりに外へ出た気がする。 そんな日にこんなに晴れてるなんて… お日様がきらきらしていて、リン…